2024-01-01から1年間の記事一覧
早いもので、今年ももう残り十日である。夏場あんなに暑かった東京が順調に本格的に寒くなってきた。二〇二四年という年に何ができたのか振り返るといささか心細い。でも目下のところ草稿の段階にすぎないけれども懸案の長編小説にとりあえず着手したし、「…
近頃の休日は散歩と酒を飲むこと以外なにもしていない。 図書館から古井由吉の『眉雨』を借りてきて読んでいるが、古井の小説から創作をインスパイアされるということは今のところない。拙作とは作風がちがいすぎる。表現の種類も著しく異なるし、古井には吉…
短編小説一篇にひと月余りかかずらったせいで、次の作品に着手するために一旦表現のモードを転換することになりそうである。というのは似たようなものを続けて書く気がしないからだ。次回書くものは「もんもんバラエティ」よりずっと短い短編にしたいと思っ…
江戸川乱歩は夢野久作について二次大戦後に好きな作家の部類に入るとコメントしながら、夢野久作の作品のなかに好きなものとそうでないものがあることを明記している。 乱歩によれば『押絵の奇蹟』「瓶詰地獄」「人の顔」辺りの中短編が好みであり、長編『ド…
もんもんバラエティ 〜 テレビ番組 〜 (老人、よっこらしょとカメラの前へ寄ってきて椅子にかける) 「こんばんにゃ。ムカシカタルです。腸カタルではありません。わしは昔のことを思い出して語るのが大好きで大得意なじじいです。今夜はわしが子供だったと…
先週「もんもんバラエティ」と題した短編小説を掲載しましたが、終盤が手抜きでダメダメな出来映えでした。このたび、書き直して再掲載致します。 タイトルの由来はかつて一九八〇年代にテレビ東京系で放送されていた番組『もんもんドラエティ』ですが、拙作…
※以下の記事はフライングで掲載してしまった拙稿についてのものです。大筋は変わらないと思いますが、改訂稿を近々掲載し直しますので、そちらと付随のコメントをご覧くださいませ。 昨日公開した拙作「もんもんバラエティ」はご覧の通りテレビ番組を装った…
小谷野敦がブログ記事に「小説内で優れた小説を書くのは難しいことである」と述べていて、松本清張や筒井康隆の小説の作中に挿入された劇中劇ふうの小説の不出来さを挙げて小説のなかに挿入した小説を成功させるのは難しいと言っていた。確かに作中作はあま…
『グレート・ギャツビー』で有名な二〇世紀アメリカ合衆国の小説家スコット・フィッツジェラルドの初期短編に「リッツホテル並みの大ダイヤモンド」(原題 The Diamond as Big as the Ritz)というのがある。主人公は高校生くらいの若者で、同級生の男の子が…
マルガリータ 丸刈りにした マルガリータ 曲がりくねった マルゲリータ 下痢免れた マルガリータ 親の総取り 微笑んで宣う 「盗難には気をつけなさいよ」 バラの花の匂いがした。特徴的だからすぐわかる。だが花の匂いだけで、肝心なバラはどこにも見当たら…